【カターレ富山】H ジェフ千葉戦を振り返る

 はじめに

勝った!!!!!
勝ったぞー!!!!

勝利の喜びを噛み締めつつ、振り返っていこうと思います。

あぁ本当に嬉しい!
何度だって振り返れちゃいます。

良かったところ

強気なメンタリティを保てていた

いきなり精神論みたいに見えますが、論理的な話です。
我らがカターレ富山は3月以来リーグ戦での勝ちがなく、3連敗中。
順位も19位とかなりどん底でした。

そうなると、どうしても弱気になってしまうのが人間だと思います。
弱気になると、より攻撃に出れず、なおさら悪くなる・・。
とならずに、今回かなり強気でした。
積極的に顔を上げて前を向くプレー、攻撃時にはどんどん前に人数をかける、ミスを恐れず長い距離のパスを選択・・。

監督やコーチングスタッフ、もしくは社長から良い声掛けがあったのかもしれませんし、選手間でうまくモチベーションを上げられたのかもしれません。
もちろんサポーターの声援や鼓舞が効いたということもあるかもしれません。
(エル・ゴラッソによると、これまでの試合の良かったプレーを選手たちに見せて「お前たちはこれだけ出来るんだぞ」ということを見せたとのこと)

このどん底の状態から改めて顔を上げられた、というのはとても素晴らしいことだと思います。

古川選手、瀬良選手の躍動

古川選手

体を張って溜めたり潰れる事もできる、裏抜けや広がる動きもできる、プレスもしっかりする、よく走る・・。
残念ながら数字こそ残せなかったものの、今カターレFWに物足りなかった動きを一つ一つこなしてくれる、とても期待の持てるプレーでした。
ぜひ今後も起用してほしいところ。

瀬良選手

最高です!
「相手に中で自由にさせない潰し屋」として、そして攻撃時には「下がってビルドアップを助ける」ところから「より攻撃の圧を強くする存在」まで、攻守ともに良いプレーが光りました。
また、他のボランチと比べてたときに、より「攻撃に加わろうとする立ち回り」「受けたときに前を向くプレイング」が多く、中盤で停滞しがちなカターレの攻撃を前に向かせる存在として輝いていました。
こちらも同じく、今後も起用してほしい!

高橋選手が攻撃的なインサイドFWとして目覚めてる・・?

以前、高橋選手のことを「巧みなボールキープからの起点づくりや、チームが前に出られるようなオフザボールの動きが特徴の選手」と評したのですが・・。
認識を改めようと思います、偉そうなことを言ってすみませんでした!!

守備時や自陣、逆サイドで保持しているときの動きは以前同様空いている中のスペースを埋めたり、受けに来てくれる動きをしているのですが・・。
攻撃時には「フィニッシュを意識した動き、ポジション取り」が出来る選手なのだと思いました。
残念ながら得点こそ取れませんでしたが「それは相手のGKがすごすぎるよ!!」みたいなシュートも1本ではなかったですし、ここでより決定力が高まれば大化けするんじゃないかと思います。

今回の試合にて、シュート数1位
それも、記憶の限りでは無理やりなシュートはなく、打てるべくして打ったシュートばかりだったと思います。
得点力不足に悩むうちのチームにとって、高橋選手が得点を取れるようになったらとても頼もしい追い風に!

攻撃的なプレーを実現出来ていた

理由は様々あると思いますが、今回これだけ攻められたのは「攻撃的なプレーに挑戦したうえで、ミスなく出来ていた」ことが理由です。

受けた選手が前を向く

ディフェンスライン、中盤、前線・・。
パスを受けても前を向かないことが多かったこれまでと違い、受けた選手が積極的に前を向いていました。

前を向かない相手を抑えるのは簡単です。
体を寄せてしまえば相手は何も出来ないので、後ろに下げるしかなくなります。
ただ、今日は積極的に前を向く。寄せられてもしっかり入れ替われるシーンが多く、安易に寄せられないように出来ていたと思います。

また、これまでは何度か「今のシーンは前向けたんだけどなぁ・・」というようなシーンもありました。
背中に目があるわけではないので、一旦前を向かない判断をするのも責められることではないのですが・・。
今回は積極的に前を向くことで、そういう潜在的なチャンスをモノに出来ていたと思います。

パスワークがとても良かった

前回の振り返りでも書いた通り、選手間の距離が狭く、その上近くの選手にしかパスがでていないという問題点がありました。
それによってスペースがどんどん狭くなってしまい、相手にそのまま囲い奪われてしまう・・。

ただ、今回はロングパスが多く見られました
それも、低くて早いパスや斜めのパスが多かったです。

現在のカターレ、ポストプレー自慢の選手はいません。
松田選手や古川選手はとても頑張っていましたし、今回はかなり収めてくれていましたが・・。
とはいえ去年の松本選手のようなポストプレーヤーはいません。

ということで、今回のようなパスが活きてきます
足元へのパスを受けるのもフィジカルが必要ではありますが、高さのあるパスと比べればまだ他の選手でも受けやすいです。
また、斜めのパスは選手が受けやすかったり、多少のズレがあっても問題がないというメリットがあります。
短いと中盤の選手に拾われてしまうし、伸びすぎるとGKに取られる。
左右のズレも受けやすさに影響が大きい。
受ける選手がフリーの状態であることも少ない。
また、収められたとしても前を向くのが難しい。

サイド(特にWBの選手)はフリーであることが多い。
短くなってしまう場合は危ないが、長くなる分には問題なし。
また、左右にずれても収められる。
受け手も、ある程度相手を見ながら受けられる。

それもあって、狭いスペースに追いやられることなく攻撃することが出来ていました。

守備陣が積極的にチャレンジしていた

相手が今瀬選手や神山選手らディフェンスラインの選手にプレスをかけてきたとき、後ろを向いて田川選手にパスを出すシーンがとても少なかったです
(下手したら今シーズン最小タッチ数なのでは・・?)

田川選手が悪い選手というわけではありません。
足元の技術がしっかりある、現代的なGKです。
ただ、どうしてもポジションの位置の都合上、田川選手まで下げると全体が下がってしまいます。

今回の試合では安直に田川選手を選択せず、勇気を持って相手を躱したりボランチや前線の選手、WGの選手へのパスを通すシーンが多かったです。

これを、しかも今回の試合はほぼミスなくこなしてくれました
奪われてしまえば大ピンチを招くポジションではありますが、勝つためにとても大事なチャレンジ精神だと思います。

守備も良かった

ハイプレスを掛けることで相手にロングボールを蹴らせて拾う、という奪い方がはっきりしていました
後半からは相手のボランチが降りるようになってハイプレスがはまらなくなりましたが、攻撃時にしっかり相手を押し込めていたことで苦し紛れのクリアを多くさせていたこと、シュートで終わるようにしていたので中途半端なカウンターを受けることなく陣形を整えられていたことも大きいです。

他に上げれば、切り替えの速さも目立ちます。
いざ相手の攻撃が始まったときにはしっかり各選手が戻り、奪い切るところまで寄せられていました。

試合終盤はかなり危ないシーンもありましたが、とても良い守備だったと思います。

球際の争いで勝てていた

クリアボールやセカンドボールを奪い合うシーン、ライン際での攻防など、五分五分のボールを奪い合うシーンで勝ちまくっていました
去年強みとしていた球際の強さ、J2とランクの上がった相手に発揮するのは難しいとは思いますが・・。
今回の試合は圧倒的強さを見せられていたと思います。

気になるところ

正直、お相手の動きはかなり悪かった・・

カターレ富山のパフォーマンスが良かったのは間違いないのですが・・。
今回なんとなく手放しで褒められない点として、お相手の動きがかなり悪かったです。

Youtubeのどこかのコメントにて「今の千葉に勝てないチームはない」みたいな内容を試合前に見かけていたのですが、半ば納得してしまうパフォーマンスでした。
(とはいえ、危ういシーンもいくつかありましたが!)

上位争いに絡めていない自分からすると、シーズン序盤の圧倒的連勝無敗記録の印象が強かったのですが・・。
第12節以降で絞った場合の順位は14位と下降線を辿っている最中らしく、チーム状況の悪さが見て取れる相手でした。
(よその心配をしている余裕はありませんが)

なので、この試合を持って「これから連戦連勝だ!」と言えるほど楽観はできないかなと思います。

攻撃

あまり人数を掛けてこないのでクリアボールを拾いやすく、選手のポジション移動もあまりなかったのでかなり見やすい相手の部類だったとは思います。

ビルドアップもかなり雑で、ロングパスを蹴ったものの精度が悪くラインアウトしたり、こちらに直接渡るようなシーンがとても多かったです。

守備

球際で勝てていないこともあり、後手に回る守備が多かったです。
また、後手に回る分守備ブロックが崩れて、フリーの選手が生まれやすくパスもつなぎやすい。

ちょうど先週いわき戦のカターレのような守備でした。

押し込めていたとはいえ、スコアは1-0

とてもシュートやチャンスシーンが多く楽しい試合でしたが、スコアは1-0です。
ゴール期待値は1.85SPORTERIA参照)だったので、本当なら2点3点くらいは欲しかったところ。

今回のようにチャンスシーンが多く演出出来ない試合も当然出てくるとは思うので、やはり1つ1つの決定力を高めていきたいところですね。

とはいえチャンス数を増やすのも決定力不足の対策としては正しいので、チームが同じ方向を向いて戦っていけば、きっと数字がついてきてくれる・・と信じたいですね。

クロージングがやや不安

75分まではカターレ富山が圧倒的優勢でした。
でしたが、得点を取った後の15分はかなり苛烈に攻められており、下手したら逆転負けしていてもおかしくはない展開でした。

またゴール期待値を見ると「カターレ富山:1.85 - 1.6:ジェフ千葉」(SPORTERIA参照)と、実はほとんど差がありません

リンク先にある通り、75分までは相手の期待値を0.4で抑えられていますが、得点を取った以降で一気に攻められた形になります。
その僅かな時間での増加量は1.2。

今回は0で抑えられましたが、流石にこのレベルの攻撃を今後も抑えきれるとは限りません。

この試合は、得点以降はがっつり引いて守り切る姿勢を取りましたが、個人的には浦選手をトップに置いて、ロングカウンターをさせるような動きでも良かったんじゃないかなと思います。
(ただ、その場合どうしても守備の強度が落ちてしまうので、やられてた可能性だってある)

どのような形を取るにせよ、今回の勝利を反省材料にしつつ次以降より安定した勝利が見られると嬉しいですね。

選手補強・・頼むぞ・・・?

シャッチョさんが何やら仰っていました。

左伴社長に対して悪い印象はないのですが、いかんせん今のチームはかなり際どい状況にいます。
その一方で、あまりカターレのシーズン中補強が効いたイメージが無く・・。

どうしても一昨年鳴り物入りで入ってきた陳 彬彬選手が、全く試合にも出ずに終わった記憶がチラつきます。

みんな覚えてる?

流石にこんなことは早々ないと思いたいですが、今のチーム状況は本当にギリギリです。
色々見えている部分も違うとは思いますが、絶対にJ2に残るための補強をしてくれよ・・!と願うばかりです。

おわりに

久しぶりの勝利で大変気分が良いですが、それはそれ。
まだまだ順位は低いですし、残留までの道のりは遠いです。

とはいえ、今回の試合は本当に面白く、期待を持たせてくれる素晴らしいゲームでした。
また次の週末が楽しみです。

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